　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　校長山田利彦

　南山小学校に入学して、早3か月が過ぎようとしています。前任校は中高一貫校（南山国際高校・中学校）でしたので、小学校への赴任は、文字通り「ゼロからのスタート」でした。

　南山学園の教育理念である「人間の尊厳のために」を「かけがえのないあなたと私のために」と、表現をより安易にした小学校での学びは新発見の連続で、まさかこの年齢でここまでときめく環境を経験するとは思ってもみませんでした。

　南山小時代、「あなたはかけがえのない存在である」ことを幼心に根付かせた卒業生の皆さん、周囲の状況はいかがでしょうか？お互いがそれぞれ「かけがえのない存在」として尊重されあっているでしょうか？私の方をあなたより大切にしてはいないでしょうか？

　自らの「正義」に拘り過ぎると「争い」が起こります。「あなたの正義」もかけがえのないものである、と受け入れる優しさが平和をもたらします。「優」の字は「人を憂う（ことができる）」と書きます。卒業生の皆さんが優れた人でありますように。

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